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コンサルタントコラム

2015年2月1日発行『遊報』2月号掲載

◆ 『教科書に載っていない人の育て方』 ◆
顔色を見ているか?
















「顔色をうかがう癖が直らない…」
「上司の顔色を見過ぎだ!」

上司の顔色を見ることに対して、世間一般では悪いこととして捉えられがちです。
しかし、私は「上司(を含め周囲)の顔色を見ない」で働く社員が増えている
傾向に、逆に危機感を覚えます。なぜなら、組織でパワーを発揮する上で、
上司や仲間、あるいは部下の「顔色を見る」ことは、とても重要なことだと
思うからです。

職業柄、お客様先の会議にアドバイザーとして参加する機会がよくあります。
そこでメンバーの顔色を見ていると、眉間に皺を寄せて釈然としていなかったり、
唇をとがらせて首をかしげていたり、資料に目を向けているもののうつろな表情を
浮かべていたり…実に様々な人がいます。
このような人たちを見ていると、会議の途中でも場を遮って、

「この人、ぜんぜん腑に落ちてなさそうですよ」
「『あなたの話は理解できない』って顔、していますね」

と、介入したくなります。

相手の表情から真意を汲み取り、たとえ会議を止めても内容の理解度について
確認し合わなければ、会議をやっただけで終わり、有意義なものとなりません。
そんな場面に遭遇すると、妻と子育てについて話したことを思い出します。

「お父さんは感情的に怒り過ぎ。ちゃんとルールに則って叱らないと、子供達
 がお父さんの顔色を見ながら育っちゃうよ」
「何を言ってるの?『顔色を見る』ぐらいの育て方をしないと、将来的に困る
 のは子供達だよ!」

私の返答に妻は戸惑いの表情を浮かべます。

「社会に出れば、いろんな価値観を持った人達と仕事をする。家庭内の育て方
 で、子供達にとってあまりに都合の良い環境を与えれば、その環境に浸った
 子供たちは社会に出たとき、柔軟なコミュニケーションが取れなくなる人間に
 育ってしまう。だから僕は『親の顔色を見て育つ』ような子育て方がしたい
 んだ!」

この意見に妻が同意してくれたこともあり、我が家の子育ては「親の顔色を見
る」育て方をしてきました。その結果は、数年後に控えた長男と長女の社会人
デビューを楽しみに待つばかりですが。

「目は口ほどに物を言う」と昔からよく言います。私達は言葉に発しなくても、
 表情や態度で実に様々なサインを発しています。

ただ、誤解のないように申し上げたいのは、私は皆さんに決して「ゴマすり
キャラ」になっていただきたくはありません。

相手を慮る。相手の意を汲む。相手の真意を測る際には、大いに周りの方々の
顔色を見ながら柔軟に対応をしてあげられるような、そんな視野の広い、心の
優しいビジネスパーソンになって頂きたい。そう願っているのです。


株式会社フェイス総合研究所 上席執行役員 四宮 敬仁