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コンサルタントコラム

2015年3月1日発行『遊報』3月号掲載

◆ 『教科書に載っていない人の育て方』 ◆
ポジティブ「他力本願」のススメ
















「う〜ん…」
フェイス観光大森店(仮名)でおなじみとなってしまった木下店長(仮名)の
唸り声。店長の雰囲気によってお店のムードも左右されるだけ、いただけない
状態です。

一体、木下店長は何にそんなに悩んでいるのでしょうか?私はずばり聞いて
みました。

「本部の方針と、お店の『やりたいこと』が違っているので、どっちを取れば
 良いのか?」
「営業部長から、来月の業績を上げるための具体的な施策を、明後日までに
 『5案も出せ!』と、先ほど急に連絡が入りまして…」
「店内装飾の不備があったので、気づいた自分が変更したいのですが、なかな
 か時間が作れなくて…」
「期末に向けて、社員の一次考課表を作成しないといけないのと、そのための
 面談をしないといけないのですが、それもちょっと滞りつつあり…」

発言の端々から、一気に集中していくお仕事に忙殺され、木下店長がすっかり
冷静な判断を欠いているように感じました。

「本部とお店の方針の違いについては、社員の方に相談すればいいのになぁ」
「業績を上げる施策は、副店長にも一緒に考えてもらえばいいのになぁ」
「店内装飾の改良は、主任さんでも出来るはず!」
「面談の仕事は他の方には振れない仕事なので、ここにしっかり時間を割いて
 欲しいなぁ」

もちろん、本人の努力なしに他人に仕事をふったり、無責任な仕事の依頼、
ましてや『丸投げ』は御法度です!

しかし、最近の店長や役職者の方は、分担できる仕事も一人で抱え込込んでい
るように見受けられます。

「店長、私たちにもっと仕事をふってください!」

という部下からの有り難い申し出を頑なに断り、任せられる仕事を委譲しない…
のではなく、できない上司が増えている傾向を、私はとても危惧しています。

それは、部下育成という面においても組織力強化の観点から、大いに問題の
ある行動だからです。また、周りからの支援を頑なに断り、結果、良い成果が
出なければ、組織の『責任者』として、より大きな問題と言えないでしょうか?

ことわざに「三人寄れば文殊の知恵」というものがあります。また、毛利元就
の「三本の矢」も有名なお話ですね。
一人の脳で考えるより、いろんな知恵が集まることで、思いもよらない相乗効
果が発揮されることは多々あるはずです。

1+1が「3」以上。
1+1+1が「5」以上。

他力本願と言えば、聞こえは良くないかもしれませんが、仲間との力を合わせ
「チームで勝ちゆくお店」の方が、きっと雰囲気も良く、スタッフの士気も
高くなる、と私は思います。


株式会社フェイス総合研究所 上席執行役員 四宮 敬仁