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コンサルタントコラム

2015年4月22日

◆ 多くの管理職は、リーダーシップ観を変えた方がいい ◆


「管理職になったけど、部下との関係に自信が持てないんです。リーダーシッ
 プとか苦手ですし…」

新任管理職の吉村さん(仮名)は冴えない表情だ。

この季節は多くの新任リーダーが生まれる。プレイヤーとして優秀な人たちが
部下を持つマネージャーという立場になる。すると吉村さんのような悩みを
持つ人が少なからず現れる。

吉村さんが言うには「自分は物静かな性格で、部下を叱ったりできない。リー
ダーシップが自分に発揮できるだろうか…」とのこと。確かに吉村さんは物腰
が柔らかい。一般的に言う、みんなが想像するような「リーダーシップがある」
というイメージは浮かんでこない。現に吉村さん自身も自分にリーダーシップ
があるという認識は持っていないだろう。

しかし、私は吉村さんにはリーダーシップがあると思う。
後輩の面倒見がよく、話をよく聴く。後輩が困っていれば、相談に乗る。夜遅
くまで頑張る後輩の仕事を一緒にやる。結果、後輩たちは吉村さんを非常に信
頼している。一緒に仕事をしているメンバーに高い影響力を持っている。これ
がリーダーシップと言わずになんというのだろうか。

私たちはリーダーシップという言葉を聞くと、パワフルで存在感があり、みん
なをまとめるのが上手い人というイメージをする。それがなんとなく刷り込ま
れたリーダーシップ観だ。しかし、そのイメージがリーダーシップを難しくさ
せる。吉村さんのような人は、自分の性格はリーダーに向いていないと悩み、
180度違う自分になろうとする。しかし、人間なかなか変われるものではない。
結果、苦しみだけが残る。

だから、多くの組織はリーダーシップについて、もっと視野を広げた方がいい。
パワフルで存在感があり、みんなをまとめるだけがリーダーではないのだ。重
要なのは部下・上司・同僚に良い影響を与え、チームのビジョンや目標の達成
に導くことである。

E.Pホランダーの提唱した「信頼蓄積理論(クレジット・アキュミュレーショ
ン理論)」という考え方がある。端的に解釈をすると「リーダーシップとは影
響力であり、影響力とは信頼関係である」という考え方だ。リーダーシップを
解釈する上で非常にわかりやすくヒントになる考え方である。

『リーダーシップがある人とは、職場の信頼を集めている人』

リーダーシップって何?という答えのひとつは、そんな風に考えることができ
るだろう。そうであるならば、自分にはリーダーシップがないと悩むのではな
く、信頼を一つずつ積み重ねることから始める。それが、管理職の第一歩目に
なるのではないだろうか。

株式会社フェイス総合研究所 取締役上席コンサルタント 針生 英貴