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コンサルタントコラム

2015年4月1日発行『遊報』4月号掲載

◆ 『教科書に載っていない人の育て方』 ◆
「OR(どちらかを選択)」から、「AND(どちらも選択)」への発想転換
















「お客様のご都合で納期が一日前倒しになりました! それでも、もちろん品
 質キープでお願いします!」
「自分の目標数値達成はもちろんのこと、部下の目標数値の達成も上司の責任
 範囲ですからね!」
「今回は状況的に予算をかけられない。けれど、他社よりも断然に目立つブー
 スの装飾、よろしく頼むよ!」

若かりし頃、私はこのような「理不尽な」オーダーに頭を悩まされ、悶々と
過ごしていました。
そんな私を救ってくれたのが、当社の『アポリア研修』です。

アポリアとは、ギリシアの哲学用語で『難問』と訳され、アリストテレスは
「同一の事象に対して、2つの異なる答えが成立する」と定義したもので、
当社では『矛盾』と解釈し直しました。

アポリア研修ではズバリ、「プロフェッショナルな管理者に求められる役割は、
自ら矛盾を創造し解決すること」と、教えています。

今の時代、お客様はもちろん、働く人々の価値観も多様化しています。
「〇」「△」「×」から最善策の「〇」を選択できるような、簡単な話ではな
く、「△」「△」「△」の中から、そのお店、その会社、その場面における最
善の「△」を選ばなければならなくなっているのです。

「長期」的視点で将来を見据えながらも、足元をすくわれぬよう「短期」的視
点も大事です。
「ビジョン」を掲げることで指針とする一方、「リアル(現実、日常)」が伴
わなければ夢物語です。(「リアル(現実、日常)」だけを追い続けても、決
して「夢が叶うこと」もありません)。

例えば業績の悪いお店を立て直すような場合、「トップダウン」により厳しい
命令を下しつつ、スタッフの意見や愚痴なども聞いてあげながら、「ボトム
アップ」にも努める。そうしなければ、本当の意味で『お店を立て直す』こと
は困難なケースが多くあります。

「経費削減」と「売上拡大」。「お客様」と「スタッフ」。「部分利益」と
「全体最適」…。つまり「aかb、どっちが大事だ?」と、悩むのではなく、
「aとb、両面で納得できるような答えを導き出すのが、リーダーとしての自
分の仕事」と捉えられた時に、前向きで実現可能な第三案が生まれて来るので
す。

相矛盾する事象に対して、時には5対5、時には7対3とバランスを取りながら、
それぞれの課題に対して柔軟に対応していく姿勢が、重要になってくるのです。

今後、皆さんの解決しなければならない課題は複雑化、多様化していくことは
必至です。

その都度頭を悩ませるのではなく、「そもそも仕事や課題は矛盾だらけ」と、
良い意味で開き直り、課題の両方(あるいは全て)を解決していくことで、
上司や部下、周囲の方々の期待に応え続けられる、そんな頼れるリーダーに
なっていただきたいと願っています。


株式会社フェイス総合研究所 上席執行役員 四宮 敬仁