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コンサルタントコラム

2015年6月3日

◆ デキる管理職に聞いた「中堅社員に期待する3つの役割」 ◆


新入社員ではないが、管理職でもない。
その間の入社5年〜15年目くらいが、おおよそ中堅社員として括られる。

中堅社員は、組織にとっては非常に重要な存在だ。実務の主軸を担い、次世代
のリーダーとして期待されている。中堅社員が成長していれば、その先で組織
を引っ張るリーダーがいないと困るということもないだろう。

しかし、中堅時代に停滞をしてしまう人は少なくはない。ずっと部下だったは
ずの自分が、

「いつの間にか部下や後輩の面倒を見ないといけない」
「上司の評価が上がらない。むしろ、要望が上がってきている」

そういった環境の変化に戸惑ってしまうのだ。

「それを乗り越えてこそ、次世代リーダーだ」と一言で片づけてしまえば簡単
だが、現実的ではない。

そこで管理職を対象としたインタビューをもとに、上司が中堅社員に期待する
役割を3つにまとめた。中堅社員育成の指針としてぜひ参考にして頂きたい。

◆上司の指示を待つか、仕事を奪うか◆
1つ目は、“部下”としての中堅社員だ。
大抵の上司は忙しい。目標達成、計画立案、部下育成…やるべきことはいくら
でもある。

しかし、忙しい状況においても優しい上司ほど「企画書をお願いしてもいい?」
の一言が言えなかったりする。そんなときに中堅社員たる部下から「私が企画
書を作りましょうか?」と救いの手を差し伸べてくれることほど、助かること
はない。

『現実は企業ドラマとは違う。部下が無能な上司を倒し、乗り越えて地位を
 得るなどということは起こらない。上司が昇進できなければ、部下はその上
 司の後ろで立ち往生するだけである』

上司をマネジメントせよ、というドラッカーの言葉だ。任された仕事をこなす
だけでは足りない。上司の仕事を奪い、上司とともにレベルアップを図ること
が、中堅社員に期待される役割だ。

◆後輩は足手まといか、サポートの対象か◆
2つ目は“先輩”としての中堅社員だ。
たまに後輩に対する愚痴を聞くが、そういった社員は、後輩を自分のサポート
対象として認識していないことが多い。

「後輩の面倒を見ろと言われていないし…」と思っているのかもしれない。
だから、いるだけでありがたいはずの後輩が足手まといに見えてしまう。

産業能率大学の「企業における中堅社員の現状に関する調査」によれば、
企業が中堅社員に求めるのは「職場の後輩を計画的に指導・育成する(後輩の
育成)」が72.5%と最多である。部下・後輩指導を上司に任せっきりにするの
ではなく、中堅社員自ら後輩に関わっていくことが、上司に期待されているの
である。

◆ボールを拾うか、見て見ぬふりをするか◆
3つ目は、チームの一員たるプレイヤーとしての中堅社員だ。
職場には時として、「誰のモノとは言えない業務」が生まれる。しかし、当事
者がいない業務というのは曖昧になる。スポーツでボールをお見合いしてしまっ
たかのように、組織の隙間に落ちたボールは誰も拾わない。そして半年後、
思い出したかのように浮上する。組織の課題が消えない一つのサイクルだ。

落ちそうになったボールを、自らが積極的に拾いにいく。
課題の無限サイクルを終わらせることが、中堅社員に期待される3つ目の役割
である。中堅社員の役割は、部署・年齢・役職によって曖昧になることが多い。
企業・教育担当者からしてみれば、どこにスキルアップの重点を置けば良いの
かわからなくなる時があるだろう。

その場合は、ぜひ上記の3つのポイントを、自社と照らし合わせてみると良い。

「自社の中堅社員に足りていない部分は、どのポイントだろう?」

と比較してみれば、自社が鍛えるべきポイントが見えてくるはずである。

人材育成といえば管理職と新入社員に目が行きがちだが、
今の中堅社員の育成が、近い将来に必ず活きてくることを忘れてはならない。

株式会社フェイス総合研究所 取締役上席コンサルタント 針生 英貴