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コンサルタントコラム

2015年6月17日

◆ プロフェッショナルは“細部まで”こだわる ◆


「新任管理職研修を検討しているのだけど、何かありますかね」

飲食店を運営する、A社の平松総務部長(仮)からお問い合わせをいただいた
時のことです。

私は伺った内容をもとに資料を作成し、商談の場で具体的に提案内容をすり合
わせていきました。

「実は他社からも提案をいただいているんです。2社聞いていて、1社はもとも
 と研修をお願いしていたところなんだけど、あまり研修がこちらの思ったも
 のではなくてね。そしてもう1社は…」

言葉を詰まらせる平松部長。「どうかされたのですか?」と先を促すと、部長
は苦笑いを浮かべながら答えました。

「営業の方の香水の匂いがきつくてね」

「そ、そう、なんですか…」

「うちは接客業だから、香水の匂いが料理に混ざってしまうなんてもってのほ
 か。やっぱり、気になるよね、そういうところ」

このような背景があり、部長は私に声をかけてくださったそうです。

部長の話を聞いていて、自分自身も、いつ、誰に、どう見られているかわから
ないなと身の引き締まる思いでした。それと同時に、私自身も以前お客様から
ご指摘いただいたことを思い出しました。

入社1年目の夏、一人でお客様先に訪問した際のこと。
「それではまたご連絡します。何かあればいつでもおっしゃってください」
無事商談も終わり帰ろうとした時です。

「左手につけている髪ゴム、それは外したほうがいいと思いますが」

ふいにそう言われました。

夏場に髪の毛を結ぶこともあった私は、黒色の髪ゴムを左手につけたままにし
ていたのです。お客様には時計と一緒にそれが袖から見えたのでしょう。

その日初めてお客様にお会いしてから、別れ際までずっとそのことを気にされ
ていたのだと考えると、私はとても恥ずかしくなりました。無意識だったこと
が、なおさら私を情けなくさせました。

心理学では、相手に最初に与えた印象が、後の印象に大きく影響することを
「初頭効果」と呼びます。

今回の「香水」「髪ゴム」のように、人によっては些細と思える点であったと
しても、実際に「初頭効果」に影響しています。水滴が波紋を広げるように、
入り口での「失敗」は、相手との関係構築を困難なものにする恐れも考えられ
るのです。

“神は細部に宿る”

プロフェッショナルと呼ばれる多くの方は、これを徹底しています。
細かい部分に目を行き届かせ、1ミリも油断をしない。最初から最後まで、
トータルで自分を演出しているからこそ、お客様に対して満足いくプランニン
グができます。

逆に自分を細部までプランニングできない人は、お客様を細部までプランニン
グすることはできないとも言えるのです。

私たちは、お客様からプロであることが前提として見られています。
だからこそ、私たちはお客様以上にプロとして細部に気を払わないといけませ
ん。そしてその道のプロとして、お客様に最適なものを提供する。プロフェッ
ショナルとは何かを、今回の出来事で改めて思い返すことができました。

株式会社フェイス総合研究所 齋藤 佑香