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コンサルタントコラム

2015年7月1日

◆ 人が育つ企業がやっている3つのコト ◆

「成長している企業は、いったいどんな取り組みをしているのだろう?」
経営者・人事の方など、企業の人材育成に取り組まれる方であれば、誰もが
思うことだろう。
今回はそんな「成長企業」の1社として、関東に本社を持つA社にお話を聞くこ
とができた。

同社は創業40年を超える歴史ある企業だが、現在でも革新的な技術を生み出し
続けている。

「どうして新しい技術が生まれ続けているのか」
人事マネージャーの話から見えてきたものとして、同社が行っているのはとて
もシンプルな3つのコトだった。

1. 顧客の要望にNoと言わない
例えば営業の場面で顧客がポロリと口にしたニーズを逃さない。営業は自社に
持ち帰り、技術や生産現場と相談をして実現できるようにする。
営業をしていると「まぁ、いいか」「お金にならなさそうだな」と聞き流して
しまいそうなことも、同社は「バカ真面目」に考えるそうだ。

2. 圧倒的な権限委譲
また、チャレンジをしたいと考える人に、すべての判断や仕事を徹底的に任せ
ている。
成功している技術や製品の背景には、失敗がごまんとあると人事マネージャー
は笑っていた。しかし、失敗でも成功でも、チームが本気で取り組んだ過程は
人材育成として成功だという。成功したプライドも失敗した悔しさも、次への
糧になると同社では考えていた。

3. 組織にセーフティネットがある
最後のポイントは、チャレンジを許容する風土があるという点だ。
チャレンジが生まれる背景にはコミュニケーションの良さがある、
と人事マネージャーは言い切る。
話せばわかってくれるし、ダメなものはダメと言い合う。任せきってみんなで
支える、そういった安心感が一人一人のチャレンジを生むと考えている。

上記3つが基本的な同社のスタイルだそうだ。
とてもシンプルであり、どこかで耳にしたことのあるセオリー通りの内容だが、
実際にそれを愚直にやり続ける組織や人がどれだけいるだろうか。私は様々な
組織を思い浮かべ、その難しさを実感した。3つのポイントのどれが欠けても
A社の成長につながらなかったと思う。

「なによりもうちの人間はみんな人がいいんです。人付き合いをとても大事に
 します。それが社訓ですから」

人事マネージャーのこの一言で、同社でチャレンジが生まれている理由を少し
だけ理解できた気がした。

「なぜ新技術が生まれ続けるのか」
「なぜ業績が上がっているのか」
その理由の根底には必ず「人材育成(HRD)」と「組織開発(OD)」がある。

A社の場合で言えば、

1)社員が顧客の要望に応えようとする
2)顧客の要望に応えようとする社員に、権限が与えられる
3)社員を支援するセーフティネットがある

これを形成するために、社員一人ひとり「人材育成」が、そしてこのサイクル
を回すには「組織開発」が必要となる。この両方を兼ね備えた企業が、やがて
「成長企業」と呼ばれるようになっていく。

今回はA社について取り上げたが、全国にはまだまだ隠れた「成長企業」が存在
する。当社はこれからも成長企業を発掘し、本メールマガジンを通じて、「人
材育成」「組織開発」のノウハウをお伝えしていく。

株式会社フェイス総合研究所 取締役上席コンサルタント 針生 英貴