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コンサルタントコラム

2015年7月15日

◆ 「3つのポジション」がイノベーションを起こす ◆


「ビデオレター、作ろうぜ」

某日、友人の田町(仮名)からメッセージが届きました。

私はこの一文だけで、田町の意図を理解できました。近日結婚する別の友人の
ために、地元のみんなでビデオレターを作ろうと提案してくれたのです。

(よし、やってやるか!)
後輩の石川(仮名)も誘い、私たちはさっそくビデオレター制作の打ち合わせ
をしました。

田町「たくさん人を呼んで撮影したいよね。20人は欲しいな」
私「でもみんな仕事で忙しいよ。どうやって人を集めるの?」
石川「しかも休みがバラバラだから、なおさら難しいですね」

友人のために、何ができるだろうか。
私たちはジョッキを片手に、思い思いのアイデアを出していきます。

しかし話は行ったり来たりするばかりで、なかなか前に進みません。
3人共、より良いものを作りたいという気持ちは同じなのですが、アイデアが
出ては消え、また出ては消えと、一向に計画が形になりません。

こう着状態が続く中、私はふとあることに気づきました。

(ここには“リアリスト”がいない…?)
私自身を含めた3人を俯瞰しながら、ある理論を思い出しました。

NLP(神経言語プログラミング)によれば、ある一つの問題を解決するには、
「ドリーマー」「クリティック」「リアリスト」の3つのポジションが必要で
あると言われています。

1)ドリーマー
夢想家。可否はさておき、とにかく周囲をワクワクさせるアイデアマン。
「僕は○○したい」「私は○○が欲しい」など、願望に関する発言が多い。

2)クリティック
批評家。あるアイデア・提案に対し、冷静に物事を分析・判断する人。
「この場合はどうするの?」「きちんと準備はしてあるの?」など、課題点を
挙げる発言が多い。

3)リアリスト
現実家。現在からゴールに向かってのプロセスを考える人。「いつまでに」
「誰に」「何を」など、具体的な解決策に関する発言が多い。

これらの役割に優劣はありません。
大切なのは、状況に応じて「自分がどの役割を担うべきなのか」を考えること。

自分の中にある3つの役割を上手く使い分け、チームに足りない役割を演じて
あげることで、チームはようやくゴールに向かって進みだすのです。

そのような事を考えていると、石川からナイスな解決策が出ました。

「忙しい人には空いた時間に“自撮り”して、メールで送ってもらうのはどう
でしょう」

どうやら私が演じるまでもなく、“リアリスト”を演じてくれる仲間がいた
ようです。それから私たちは無事に撮影を終わらせ、新郎である友人に素敵な
ビデオレターをプレゼントすることができました。

人は「ドリーマー」「クリティック」「リアリスト」全ての面を持っていると
言われています。

もしあなたの職場の会議で、
・優れたアイデアを出す人間が出てきたら
・否定的な意見が多く、「出る杭は打たれる」雰囲気を感じたら
・チームの目指すべき方向に迷いが生じたら

話し合いから一歩退いて、自分がどの役割を担うべきなのかを想像してみてく
ださい。きっとそこに、チームがゴールへ到達するためのヒントが隠されてい
るはずです。

イノベーションとは全て、そうした小さな一歩から始まるのです。


株式会社フェイス総合研究所 上野 涼