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コンサルタントコラム

2016年3月23日

◆ 「研修姿勢」は、なんのため? ◆


有り難いことにたいへん多くの研修講師を務めさせていただいている。
他社の多くの研修講師がそのようにされておられると思うが、私も私が提供する研修の中で「研修姿勢」というものを研修の開始時には定めており、受講者の方々にはその研修姿勢でご受講いただくことを求めている。

私が掲げる研修姿勢は以下、
1)本気で、本音で。
2)素直に、率直に。
3)機会の平等、結果の不平等。
4)迷ったら、一歩前に(自分の良心と直感を信じ、飲み込まないで吐き出す!)。
こちらの4つである。

受講者にこの4つの研修姿勢を常に意識していただくことで、研修効果は2倍にも3倍にもなると感じている。
せっかく企業(お客様)が、大事な時間と金を投資して、対象者を派遣してくださり、受講者は研修に参加していらっしゃるのだから。

私の担当する研修は2日間の合宿研修が多く、その冒頭で「平均寿命の82〜3歳ぐらいまで生きるとして、365日を掛けると、人生は約3万日。この2日は3万分のたかだか2日かもしれない。されど2日。
どうせここ(=研修)に来てしまったのだから、この2日間を意義ある2日間にするために、どうか各自『研修姿勢』を意識して頑張ってください!」
と、申し上げる。

1)本気で、本音で。
当然のことながら適当に研修を受けるよりも、1つ1つのプログラムに全力で、本気で取り組んでいただいた方が得るものは多い。
また、同じ受講者同士のディスカッションや意見交換においても、本音で語り合った方が得るものは大きいし、気づきも深くなる。
実際の研修の場面でも、ある受講者が「ポロッ」と漏らした一言がキッカケとなり、その研修が大いに盛り上がるというケースが少なくない。

2)素直に、率直に。
たまに「ははーん、このワークは○○を気づかせるための布石だな?」などと、研修の答えを想定しながら受講していらっしゃる方がいる。
そこで正しい答えを発見できたとしても、そんなものはほぼなんの役にも立たないことが多い。
研修は「研修をうまくこなす」ためにあるのではない。
研修を通じて得られる『新たな学び』、『日常では気づけなかった気づき』、そのことにより『仕事のレベルアップ』を図ることが目的なのだ。
そういう観点でも、素直な気持ちで(ある意味、頭の中を空っぽにして)受講される方が断然、得られるものが多いと思うのだ。
また、発表が求められる場面でも「うまく言わなくちゃ」と意識するよりも、素直な感想、率直な意見、厳しくても「相手のために」と考えて率直に意見を交換し合ったチームの方が、そのチームの研修効果が高まる場面を何度も経験している。

3)機会の平等、結果の不平等。
これは研修に限らず、仕事や大袈裟に言えば人生そのものがそうなのだと思うのだが、同じ時間・同じ内容の研修を受けていても、残念ながら「研修効果(研修終了時の気づきの質と量)」は人によって違いが出る。
どんなに良い研修ができたとしても、どうしても「差」は生まれてしまう。
もちろん、ほとんどの研修講師が「人によって差をつけてやろう」などとは考えていないわけで、それでも「差」が生まれてしまうのは、受講者の研修に向かう姿勢の違いによるところが大きいのである。
せっかくなので(自己満足で全く構わないので)「今回の研修は自分が一番 得るものが多かった!」と思えるよう、そんな心構えで研修を受講していただきたいと願う。

4)迷ったら、一歩前に(自分の良心と直感を信じ、飲み込まないで吐き出す!)。
「揉めたら嫌だなぁ」、「誤解されたら嫌だなぁ」、「細かい説明を求められると余計な時間が取られてしまうし・・・」と、普段の仕事の中では気がついてはいても、どうしても言葉を飲み込んでしまう場面が多いのではないだろうか。
かく言う私自身が、周囲に対して気づいていることを毎回毎回、きちんとフィードバックできているかというと、なかなかそううまくやれていないのが実情である。
ただ、研修はOFF−JTで実施されており、日常と切り離されてじっくりと取り組める環境が確保されているだけに、普段の場面では時間(手間)を優先されてしまっているかも知れないが、研修では言葉を飲み込むことなく、「言ってみる」ことで生まれる化学反応、他者の反応や考え、そこから生まれる「やり取り」の中でしか発見できない本質などから学べるキッカケにしていただきたいと思う。

私自身が自分の能力の向上・勉強のためにセミナーや研修を受けたり、DVDを観たりする場合があるのだが、やはり他の講師の進め方や「研修姿勢」からは、学ぶことが本当に多いのだ。

たかが研修。されど研修。

受講している研修に文句をつけても、誰も得はしないのである。
どうせ同じ時間を過ごすのなら、自身にとって得るものが多い方が良いに決まっているのだから。

株式会社フェイス総合研究所 上席執行役員 四宮 敬仁