トップページ >>取組事例・実績>> コンサルタントコラム

コンサルタントコラム

2016年4月13日

4月に入り、異動、昇格、昇進をされた方も少なくはないと思います。
そこで、今回は過去にお送りした本メルマガの中から、ご好評をいただいた「マネジメントのためのマネジメント」を再掲させていただきます。
マネジメントという言葉をはき違えていた管理職の方の、実話を元に構成しています。

新たに管理職になって悩まれている方、管理職としてもっと上を目指していきたい方、または、そんな管理職に向けて研修を検討されている方にぜひ、お読みいただきたい内容です。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆ マネジメントのためのマネジメント ◆
「ひょっとして、高橋課長(仮名)、マネジメント苦手なんですか?」
同じチェンジリーダー管理職研修に来ていた他社の江藤課長(仮名)がいぶかる。
チェンジリーダー管理職研修とは、チェンジリーダーに相応しい自分になるために約50におよぶリーダーシップとマネジメントの各項目をもとに、「できているか」「やっているつもりになっていないか」などを他社のリーダーたちとともに議論をしながら振り返る2日間の研修。

江藤課長の指摘があったのは、研修初日の午後のことだった。
「まさか、そんなことはないですよ」
高橋課長は自分の仕事を素早く振り返ってみた。

多くの大手向け情報システム構築で、リーダーとしてプロジェクトメンバーをまとめプロジェクトを成功させた。

それに部下を持ってすでに8年。
現にいまだって5人の部下を見ている。
なのにマネジメントが苦手?

「どういうことなんでしょう?どこにそれを感じられるのですか?」

高橋課長は江藤課長の指摘に半信半疑で聞いてみた。
「もう一度、部下のマネジメントとしてやっていることを教えてください」

江藤課長の問いに高橋課長は自信をもって答える。

・毎朝、1日の予定を出させています。
・1日の業務終了時に、報告書を3通、書かせています。
部長提出用と同部署の他メンバーとの共有用、そして私への提出用です。
「これだけやっていれば、情報の漏れはないですから」
確かにそれくらいやれば三者と漏れなく情報共有ができますね。
そう言ったあと、江藤課長は質問した。

「その報告書、部長は読んでいますか?また他メンバーは読んでいますか?」
高橋課長は返答に詰まった。

確かに部長への報告書の提出は、ある意味形式的なものだし、口頭でも報告している。
業務報告について、何か特別に言われたことはない。
それに他メンバーが、どれだけ真剣に見ているかも確かめたことはなかった。

・・・そこまで細かい報告書は必要なかったのか・・・。
江藤課長はさらに聞いた。

「その報告書を書くために、部下はどれくらいの時間を使っているのでしょう?」
高橋課長は、就業時間が過ぎてもデスクに向かって報告書を書いている部下たちの姿を思い浮かべた。

・・・つまりこの時間はムダだったのか・・・。
「口はばったいようですが」
江藤課長はマネジメントの定義を口にした。
マネジメントの定義は、組織の共通目標達成へ向けて経営資源(人・物・金・情報)を管理・開発し用いること。
これを午前中のフェイスさんの講義で学びましたよね?
「マネジメントの目的は共通目標の達成。高橋課長はこの目標を忘れていませんか?」
高橋課長はようやく気付いた。
自分が管理しやすくするために、ムダに仕事を作りだしてしまっていたことに。
それは自分の「マネジメントしているつもり」を満足させることを部下に強要していただけだった。
それはマネジメントじゃない。
なのにマネジメントとして長年、やり続けてきた。
「マネジメントのためのマネジメント」
江藤課長は高橋課長を見つめていった。
「目的を見失ったマネジメントの先には、 いつもこの落とし穴が待っていると思うんです。私も同じ失敗をしたことがありますから(笑)」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
マネジメントの目的は共通目標の達成をすること。
その為に経営資源を管理・開発すること。
目的を見失ったマネジメントは、部下にとってはいい迷惑以外の何物でもない。
一度、自身のマネジメントを、他社のリーダーとともに振り返ってみてはいかがだろうか。
「マネジメントのためのマネジメント」という落とし穴は、組織の進化・発展、時代の変化とともに巧妙になっていきますから。