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コンサルタントコラム

2016年7月20日

◆ 「作業」と「仕事」の違い ◆


先日のことである、会社の近くを歩いていると、コイン・パーキングがあり、そこの看板の料金部分が補修されていた。
そのパーキングを利用したことがなかったので、以前の料金がいくらだったのか定かではないが、「1日最大1,900円」の「9」の部分だけが新しく(その部分だけを上から)修正されていたのだった。

これを見た私は「あら、作業だけしている。良くないなぁー」と、素直に感じた。
というのも、この看板(仕事ぶり)を見た場合、当該顧客には明らかに「値上げした」こと(だけ)しか伝わらないからである。
従前の料金がいくらだったかはわからないが、この修正の仕方だと、絶対に前までの料金は「1,800円以下」であったことがわかってしまう。

それを誠意だと言えなくもないが、利用者からした場合(特に新規で初めて利用する人の気持ちを考えると)、「なんだ前はもうちょっと安かったのか・・」と、なんだか損した気分(=残念な気持ち)になってしまうのではないだろうか。
どうせご利用いただくなら、気持ち良くご利用いただけるように、ちょっとした配慮があればいい(機転を利かせれば良い)のに・・・。
そう感じてしまったのだ。

この場合だと「1,9」と千円の位まで修正したとしたら、それを見た利用者の中には、「これまでは2,000円以上だったかも知れないが、値下げしたのかも知れない。ラッキー!」と、受け取る方も少なからずいるはずである。

もちろん、下心でそういうやり方をするのは良くないことだし、本当は値上げしたのに「あたかも値下げしたように見せるのは、いかがなものか?」と、感じられる方もおられるであろう。
ただ、私がお伝えしたいことは「ちょっとした配慮一つで良い印象」にもなるし、配慮が足らず(バカ正直にやること)で相手にマイナス・イメージを与えてしまうようなら、それを避けるようにするのもビジネスマンとしては大事な要素の一つだと思うのである。

「作業」と「仕事」の違い。
世の中にいろんな定義があるが、私は以下のように区別している。

●「作業」→決められたことを、決められたルールに則って進めて行く仕事。
例)開店作業、レジ締め作業、など。

●「仕事」→決められた作業などを「より効率良く」したり、「より効果的」にしたり、工夫や創意を重ねてレベルを上げていくもの。
例)1分間で100個生産していたものを120個生産できるようにする、1日6時間かかっていた作業を4時間に短縮する、など。

もちろん、作業=決められたことを決められた通りにすることも非常に重要である。決して「作業」をないがしろにしてはいけない。

しかし、幹部や幹部を目指すのであれば「仕事をする」というものを意識して、改善、改良、創意工夫にチャレンジすることが、ビジネスマンとしての価値を高めることになるのは間違いない話である。

冒頭の看板の「数字(値段)の修正作業」を見ると、確かにキチンと作業はなされている。
しかし、「仕事」という観点で見ると、一工夫ができなかったのか?と、思う次第である。
私がそのコイン・パーキングのオーナーであれば「1,9」と変えてくれる社員に価値を感じる。

改めて、まだまだ小さなレベルではあるが、自分自身は「仕事」のさらに1つ上のレベルである『志事(しごと)』を心掛け、取り組んで行こう。そう思った。

株式会社フェイス総合研究所 上席執行役員 四宮 敬仁