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コンサルタントコラム

2016年8月3日

◆ 歩み寄ること ◆


先日のことである。コンサルティング顧問先企業の坂口社長(仮名)から、ご自身の壮絶なエピソードを交えながら、「私も昔、本当にいろんな苦労を経験したし、酷い目にも遭いました。そんな中で、ずっと人は話し合えば分かり合えるものだと思っていましたが、それは理想論であって、中にはいくら話し合っても残念ながら、分かり合えない人もいる。」というお話を伺う機会に恵まれた。

私自身、ポジティブ(正確に言うと能天気)な性格であり、この坂口社長のお話を聴かせていただくまでは、『人は必ず分かり合える派』と思って生きて来たが、その考えを訂正しなければならないと感じた。(坂口社長との約束でそのエピソードは口外できないのであるが、それはあまりにも壮絶な内容であったため、私はその話に大いに納得したのであった)

坂口社長のお話を聞いている中で、「確かに理想論であり、分かり合えることを諦めてはいけないが、実際には人同士、中々そう簡単に分かり合うことは出来ないよな・・・」と、現実をイメージした場合には、本当の意味でお互いに『分かり合う』ということの難しさを感じた。

弊社のソリューション・サービスの一つに「組織診断インタビュー」というものがある。
小規模なお客様では、ほとんどの社員を対象に。中堅・大手企業においては、選抜していただいた幹部社員の方々を中心に、各人約1時間に及ぶ「対面インタビュー」の中で、その人それぞれが感じ、抱えている課題や、愚痴や本音にも課題の本質が隠されている場合が多くあるので、不平・不満に対してもじっくりと耳を傾ける。

そんな中、多くの組織が抱える悩みとして『人間関係』、つまりコミュニケーションの課題が非常に多い。

「●●さんは、どうだ」とか「□□さんは、あれ」だとか。
時にどちらの言い分も聞く機会があり、「どっちもどっち」だと感じる場面も少なくない。
お互いに自分の言い分を少しだけでも抑えることができれば、お二人共、うまく行っても不思議ではない関係なのになぁ。惜しいよなぁ。
第三者(外部)である私は、感情や利益関係を抜いて考えられるので、素直に『勿体ないな』と、感じてしまうのだ。

最後に人間関係の面で多くの苦労を乗り越えられ、達観されておられる坂口社長が、こう仰った。
「人は分かり合えないかも知れない。けれど、お互いに歩み寄ることはできる」

とても深い一言だと感じた。
私も今後、いろいろな場面に社内・社外限らずに遭遇することがあると思う。

こだわりやポリシーもあったり、そういうものや筋を通すことも大事なことである。
妥協から生み出されるものは、成果を落としてしまうことになりかねない。

しかし、価値観が多様化する昨今、必ずしも己が主張が正しいとも限らない。
議論を尽くしたとて、本当に根っこの部分から「分かり合える」ことは難しいかも知れない。
しかし、お互いに歩み寄り、より良い【第3案】を生み出し、お客様や社内の仲間たちにより良い貢献・成果を出すこと。
それは心掛け次第でできるはず。そう感じた。

株式会社フェイス総合研究所 上席執行役員 四宮 敬仁